003/C14
グズッてないで病院へ行こう!
三十路を過ぎてから頻繁に感じる体調不良の波。
放っておけば治る神話はすでに崩壊した。
明日の健康を自分で守れる戦士になれ!
悲しいかな、三十路を過ぎてからいきなり「命に別状はないけどちょっとつらい症状」に見舞われることが増えた。
酒を飲めば二日酔い、急に立ち上がれば頭はクラクラ、焼肉屋に行けば胃もたれ、お腹の調子もしぶい。
慢性的な寝不足が原因の肌荒れや、目の下のクマなんかもそのひとつだろう。
冴えない……。
仕事を理由に健康を女をさぼるなんて!とはわかっていながら、毎日の忙しさについつい「明日から……」と自分を甘やかす日々。
多少の不調や不都合も気合いでねじ伏せ、忙しさにかまけて医者にもいかずに「なんとかなるわ」と高をくくっていた。
だって、医者嫌いなんだもーん。
ところが、ある日感じた胸のドキドキ。
これが恋愛のドキドキならば心臓の1つも喜んで差し出すのだが、実際のところはそのまま文字通りの意味。
そう、いわゆる「動悸」です。
いつものように「よくあることさ。寝れば治っちゃうもんね」なんて見てみぬフリをしてみたけど、1晩寝てもおさまらない。
こりゃ、いよいよダメか。
観念した私はしぶしぶ医者へ向かった。
そして、出された診断結果は……過労とストレスによる一時的な不整脈。
「身体がついていかない」なんて、働き者の大人たちが言ってたセリフじゃない?
良く耳にはしていたけれど、ここに来てまさか自分の身にそれが起こるとは。
しかも、よくある胃腸ではなく、止まったら死にかかわる心の臓に不調が出てしまったのだ。こりゃまずい。
ちぇっ、ちぇーっ!!
結果が出てから軽くやさぐれる私を前に、医者は運動を勧めた。
「あなたの場合、心拍数が上がっているときの方が脈は規則正しいんだよね。正常な鼓動の癖づけをするために定期的な運動がオススメ。ストレス発散にもなるしね」
そういえば、このところ運動らしい運動はしたことがなかった。
心臓が苦しい時には、軽い運動で心拍数を上げれば症状も良くなるのか、なるほど。
それからしばらくしたある日の夜更け、またも心臓に違和感を覚えた。
薬を飲んでもすっきりしない。時計を見ると、すでに3時。
いつものように外をぶらぶらして心拍数を上げるのは面倒だ。
どうしたものかと考えながら、なんとなくテレビをつけてみると、映し出されたのは映画「エクソシスト」。少女にとり憑いた悪魔と神父の死闘からなかなか目が離せず、2時間ほど深夜の肌寒さととびっきりの怖さに震えあがった。
ああ、面白かった……なんて言いながら仕事に戻ろうとすると、心臓の違和感がうそみたいに消えていることに気づく。
ハッ、これはもしかしてホラー映画が怖くて、心拍数が上がったから?
運動と同じ効果で元気に!?
思わぬホラー効果にほくそえむ私。
そうか、運動しなくても心拍数をあげればいいのか。
これでもう深夜の不調も怖くない。
今夜もゾンビをチラ見しながら元気に原稿書き!
……いや、ちょっと待てよ。
何かが間違っている。
思う存分仕事をしたいのならば、ホラーなんか見てないで、日々の運動を心がけるべきだろう? いや、今まで運動不足や睡眠不足だったからこそ、体調を崩してしまったんじゃないか。見てみぬフリが得意な私も、いい加減気がついた。
これだけの不調の波も身体からのSOSだ。悲しいけれど、今までのようになんとなく放っておいても治ってしまう神話はもう崩れ去ったのだ……。
今回の不調で目が覚めた!
まだ心臓を止めるわけにはいかない。
明日の自分を作るのは、今日の自分。
ひねくれものの性は違う分野で発揮する覚悟を決めて、身体からの声には素直に反応しよう。
決定的な症状がないと医者にはいかない、というのんびり習慣も即廃止!
「明日から……」な甘ったれ根性にも喝!
不調を感じたら自分で判断せずに、専門家に診てもらう。
健康と体力を底上げする運動を毎日実践する。
自分の面倒はきちんと見る。
これからの私は、真剣に健康づくりに挑む戦士へと生まれ変わるのだ!
もう夜中にゾンビを見てる暇なんてない。
自分の周りを見回すと、過労やストレスで体調を崩している友人の多いこと。なのに、これまでの私と同じく、病院に行かずに何とかしている人のこれまた多いこと。
本格的な病気になってからでは遅すぎる。
まだやりたいことがたくさんあるなら……グズッてないで病院へ行こう!
だって、おもいっきり仕事したいじゃない?
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まつざき みわこ
(complex gala.編集長)
「ソフト面」の編集を担当するフリーライター。エンタメ系から小難しい系までいける理論派だが、感情が先走るクセがあり、時折フリーズする。必殺技はベリーダンスだが恥ずかしがって披露しないという、これまたアンビバレンスな彼女である。
・ブログ:虹色玉虫
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