500円玉貯金を成すために、
紙幣価値を目くらます

平日ランチのご予算はおいくら?

会社内に外食の習慣があると
1,000円前後は仕方ないとして、
なるべくなら500円ほどのお弁当で
済ませたら良いなと思う。
そのため「500円」という金額を見ると、
「イコール、昼食」と
自動変換されてしまうようになった。
つまり、1,000円の本を買おうか買うまいか悩むと
「ランチ、2日分……」
が頭をかすめるわけだ。

こうなってくると
500円は500円以上の価値を持ち始める。

「500円=1日生き延びれる」

くらいの話になっても仕方ない。
うん、仕方ない。
月末に財布で500円玉を見つけた日には
輝いて見える始末。

そんななか、私は1つの挑戦を始めていた。
「500円玉貯金」だ。

給料天引きで貯金でも出来れば良いのだが、
今の私はフリーランスというみのを被った無職。
収入は不安定で銀行の残高は私のライフライン。
悠長に「毎月○円は貯金〜」
なんて言ってられない月もある。

とはいえ、ご褒美も欲しい。
海外旅行にも行きたい。
でも、残高が見えるお金を貯金へ回す余裕もナシ……

そんな私が始めたことが「500円玉貯金」だ。
日常生活で発生する目に見えにくいお金を、
するりするりと抜いて貯金する。
ちりも積もれば山となる。
実際、500円玉貯金で引っ越ししたり、
バリに行ったりしたのだ。

これからも…その調子で……

しかし、私にはオフィスレディ時代に培われた、
如何ともしがたい価値観がある。

「500円=ランチ=1日生き延びれる」

なんと言うことだろうか、
大切に思うが余り、
500円玉を「見えないお金」なんかに出来ようか!?

ああ、新しくなって金色に輝く、
憎いお前さまよ…
まるでメダルみたいじゃないか……
…メダル……

そうだ、うん。
500円玉をメダルと呼ぼう!
十代の頃興じたゲームみたいに、
ジャカジャカ貯まると嬉しいけれど、
何にも成らない「メダル」

スペシャル感は上がり、貨幣価値は下がる!
素晴らしきネーミング、「メダル」

今日も日々の買物で、
うまいことおつりの中からメダルが
発生するようにしむけて過ごす。

俺はお前をメダルと呼ぶ。
私の1日を生かしてくれる、お前さまを。
ちょっと先の私を活かすために……!

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コヤナギ ユウ
コヤナギ ユウ
(yours-storeダイヒョー)
イラストレーター・デザイナー・プランナー、株式会社yours-store代表。趣味が趣味に留められず「始めることが大切」と見切り発車し、「続けることがいちばん大切」と雪だるま式に人を巻き込む。登山とカメラが今の趣味で雑誌マニア。社会科見学先でハンカチーフを集めている。
エッセイ:i REwrite you!