直感って、突然天から降ってきたようなニュアンスの言葉だけど、実は日常でありふれたことだと思う。初対面の人に「なんかこの人、ヤな感じだな〜」とか、人通りのない道の前で「雰囲気が悪いから別の道を行こう」とかね。


自分が関わる全てのものに対して、理論抜きで最初に感じることが「直感」。


理論抜きだからデタラメかと言えば、そうじゃなく、今までの様々な人生経験が蓄積された「無意識」の部分が、自分が生きる上で「善い」か「悪い」かを判断しているから、むしろ正確だといったほうがいいかも。


データで善いと言われていることなんて世の中の「平均」をとっているだけだし、大勢の人にとって「善い」でも、自分にとっては「悪い」かもしれない。そういうのを判断するのが直感だよね。動物の「直感」が冴えているのは、それが生死に直結しているから。でも人間だって自分の人生、生活がある以上、直感を軽視するのは危険なことだ。


ただ外部のものに直感を働かせる場面は多々あるけど、自分の内部、「からだ」についてはどうだろう?一番大事な自分の身体を、全部医者任せ、データ任せにしてないだろうか?体力とか調子とかって全員違うのに、病状が同じと診断されればみんな同じ薬を飲むことに違和感なしか?


つまり現代人の僕らって、「生き物」として一番大事な部分にも、「直感」という判断を下すことを放棄しちゃってるんだよね。


そんな現代人の皆様に、是非おすすめしたい一冊でございます。
「自分にこだわる」、「自分にとっての『いい加減』を知る」、「自分の内面の声をきく」。生き物としては当然のことだけど、そういうのをやってこなかった僕らが読めば目から鱗は間違いなし。70歳を超えても、医者には頼らない五木寛之さんの語り口が心地よい一冊です。


こころ・と・からだ (五木寛之こころの新書)

こころ・と・からだ (五木寛之こころの新書) (単行本)
著者:五木 寛之
出版社:講談社
ISBN-10:4062782030
ISBN-13:978-4062782036
発行日:2005/10
価格:840円(税込)

「直感」は、自分にとって「危険」を察知するだけでなく、自分にとって「善い」モノやヒト、コトを選択する際にも多いに役立つと思う。僕にとっての「善い」って、自分にしかわからないからね。


例えば自分の奥さんや、長く付き合っている親友。
なぜ自分に合っているのか、それを言葉で説明するのは無理。「やさしい」とか、「面白い」とか、そんなありきたりな言葉は他の人にも当てはまるし、逆に「ちょっと根暗」とか「意地悪」というネガティブな要素も、他の人同様に持ち合わせているはず。でも自分には合ってて、気づけばかけがえのない人だったり。そういう言葉で表現できない部分を、直感が見抜いてるものなんだよね。


だから言葉というものは、直感にとっては邪魔なことが多い。
物事を言葉でカテゴライズしてしまった瞬間、その言葉の持つ意味だけで判断してしまい、それ以外の面に目を向けるキャパがなくなってしまう。


でも「言葉」を使って生活している以上、言葉を完全に無視して判断することは難しい。だったら言葉の一面性にとらわれず、いくつもの要素を持っている「多面体」として言葉を理解することに努めよう。


で、テリー伊藤さんが書いた「負の力」をおすすめしたい。
「怠慢」や「卑劣」など、たくさんのネガティブな言葉も、実は裏を返せばポジティブな要素もあるという内容なんだけど、かなり納得する一冊。


これで少しは言葉の呪縛から解放され、自分の直感に素直になれると思う。あと自分のコンプレックスもちょっとは楽になるよ。


負の力

負の力(単行本)
著者:テリー伊藤
出版社:サンマーク出版
ISBN-10:4763197320
ISBN-13:978-4763197320
発売日:2006/11
価格:1,575円(税込)
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コムロ ヨウスケ
コムロ ヨウスケ
(グラフィックデザイナー)
コーラを愛するグラフィックデザイナー。 旅と写真が生き甲斐。3年間米国フィラデルフィアに在住し、帰国後は東京で仕事漬けの日々。今は一児の父として、仕事と子育て(&遊びも)に奮闘中。