今年から社会人になる私。社会人だし、大人の世界にいざ入らん!とするとき、そこには学生時代とは違う何かがある。それは空気感だったり、振る舞いだったり、精神的余裕だったりするけれど、圧倒的に違うのは「言葉遣い」ではないだろうか。
大人は取引先の人に「マジっすか?」なんて言わないし、女子高生のことを「JK」と略して呼んだりしない。常に平身低頭に、相手を傷つけない言い回しを考えながら、ひたすら丁寧な言葉遣いをする(ような気がする)。


今回はそんな大人が使う言葉、通称「オトナ語」をまとめた本である「オトナ語の謎。」を紹介。「ほぼ日刊イトイ新聞」の読者投稿により集まった、社会に出てから使う(逆に言えば社会でしかつかわない)変な言葉、使える言葉などが詰まった本で、これがなかなか勉強になる。 例えば「宿題」という言葉ひとつとっても学生のころとは全くニュアンスが違うし、アイデアを練ったり、寝かせておいたり、煮詰めたり、焦げ付かせたりと「料理番組か!?」と思わせるような言葉も、オトナは真剣な顔で使う。


大人が使う珍妙な言い回しをこれ一冊でほぼ網羅できるので、本書を辞書代わりに携帯しておくのもまた一興。春から社会人になる人や一皮むけたオトナになりたい人は、ご縁がありましたらなるはやでご笑覧ください。よろしくどうぞー。


オトナ語の謎。

オトナ語の謎。(文庫)
監修:糸井重里
編集:ほぼ日刊イトイ新聞
出版社:新潮社 ISBN-10:4101183120
ISBN-13:978-4101183121
発売日:2005/3/29
価格:580円(税込)

大人といえば、恋。色で言うなら学生時代の淡いパステルカラーのような恋ではなく、ダークブルーやワインレッドな恋。夜10時ぐらいからの都会的で濃いめなドラマを見ながら「大人になったらこんな恋をするんだろうな」と夢想していた人も多いのではないか?


しかし、そんな恋には必ず大人ならではな悲哀が潜んでいることを忘れてはいけない。「面影ラッキーホール」のアルバム「Whydunit?」はまさに「大人の恋のダークサイド」を表現している。面影ラッキーホールは結成15年を数えるなかなか息の長いバンドだが、そのカルトさ故に大手レコード会社から発売予定だったCDが「歌詞に問題あり」と発売中止になったりしている。 その歌詞のテーマは一貫して「1人称のおんなうた」。ソウルやファンクを織り交ぜた明るい楽曲にのせて歌う、幸の薄い女性の独り語りのような歌詞はあまりにリアルで、音楽を聞いているのにメロドラマを見ているような錯覚を覚えてしまう。


そんな彼らが8年ぶりにリリースしたフルアルバム「Whydunit?」でもその世界観は遺憾なく発揮されており、「コレがコレなもんで」や「おみそしるあっためてのみなね」など、タイトルからして悲哀がガンガンに伝わってくる。


アルバムタイトル「Whydunit?」は、推理小説などに多用されるフレーズで「なぜそれをやったのか?」という意味。ふとしたことが火種となって思わぬ大事になってしまう面影ラッキーホールの世界観は、あなたの知らない世界かもしれないし、もしかしたらあなたの恋のすぐそばにある出来事なのかもしれない。


Whydunit?

Whydunit?(CD)
アーティスト:面影ラッキーホール
レーベル:Pヴァイン・レコード
ASIN: B001F1XFTG
発売日:2008/11/7
価格:2,940円(税込)
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矢崎ビス子
矢崎ビス子
(ライター)
春から社会人になる「大人に片足つっこみ系」ライター。
就職活動中に面接官に「君、事務なんか向いてないよ!座ってられないタイプ!」と2回言われた程のありあまるエネルギーを音楽に費やし、年間100本以上のライブレポートを趣味半分、仕事半分で執筆している。