essay

L009
タナカ マリ(編集者&ライター)

仕事を辞めて中南米へ!
オンナ30、住んだ・旅した220日

思い立ったら、ラテン日和

コスタリカ撤退準備!
で、次なる予定は……


ステイ先の家族集合。真ん中が関西系ラテン人、弾丸トーク炸裂のママ。磯野カツオみたいな孫(ママの手前)も負けずにお喋り。最初は何言ってるか3%ぐらいしか解らなかった。

さて、前回書いたニカラグア旅行も終わり、またコスタリカでのスペイン語学校の日々が始まった。

最初の頃は、学校での4時間の授業に加え、さらに家に帰って毎晩2〜3時間は勉強。そのぐらいやらないと、ホントに何も分からなかった。いやはや、「三十路の手習い」は険しいっす……。

でも、そんな地道な努力が実を結んだのか、滞在3ヶ月が経つ頃からは、少しずつ周囲とマトモな会話ができるようになってきた。こうなると面白いもので、頭と身体に新しい言語がどんどん「なじんでくる」のが分かる。TVニュースの端々がちょっと解るようになり、簡単な新聞記事なら読めるようにもなり、何より、友達やステイ先の家族との会話の幅が増えていくのが嬉しかった。

そして気付けば、コスタリカ滞在ももうすぐ6ヶ月。

この頃には、私の中にひとつの考えが生まれつつあった。

「日本に帰ってもスペイン語を続けたい。できれば、いつか何らかの仕事というカタチにして、ずっと関わっていたい」。

どんなご縁か、ひと目惚れのようにこのスペイン語という言葉に惹かれ、これだけ頑張ってモノにしつつあるんだもの。こいつを「1年間のいい思い出」で終わらせるのは、どうしても嫌だった。「あ〜、そういや若い時にちょっと海外に飛び出して、スペイン語なんて齧ってたっけなぁ」なんてね。えぇい、そんな中途半端はごめんだいっ。どうせ惚れたならとことん付き合うのが筋ってぇもんよ。

と、なぜか江戸っ子調に鼻息荒くも、そんなことを考えるようになっていたのだ。

じゃあ日本に帰って、何ができるか?

となると、今までずっと何かを「書く」仕事が好きで、それに多少なりとも関わってきた経緯上、「いつか翻訳をやりたい」という結論に達するまでにそう時間はかからなかった。

そうだよ、翻訳の勉強やっちゃおうぜ。 スペイン語の需要が日本でどれだけあるかイマイチ謎だけど、まあ競争者もそう多くないぶん何とかなるっしょ。

……前向きといえば前向き、能天気といえば能天気に、今後の方向性が見えてきた(ような気がした)。で、そうなると次なる問題が浮上してくる。

「コスタリカでは日本語&スペイン語の翻訳の勉強はできない」

ということだ。「マリ〜、日本語と中国語ってどう違うの?」なんて聞いてくるコスタリカ人に、そんなもん期待できるわけがない。スペイン語そのものを磨くことはできても、次なるステップである「日本語に(あるいは日本語をスペイン語に)訳す」技術は、日本に帰らないと学べないのだ。

そんなわけで、私は徐々に「帰国のタイミング」を意識するようになっていた。もともと「最長で1年」と決めていたコスタリカ行きだ。そう考えると、滞在を半年で切り上げるのは気が早いようにも思えたが、なにせ翻訳の世界なんて門外漢もいいとこ。帰国してから、学校やら何やらを色々調べる時間もほしい。

そして何より、私にはまだ、やらねばならぬ事がある。
(ってカッコつけて言うことでもないんだけど)

そう、それは……南・米・旅・行!

ここまで来たんだ、南米行かずに絶対、ぜぇーったい帰るもんかっての! 誰がなんつっても、この旅行こそは、今年の私の陰なるミッション。広大な南米を多少なりとも周るには、1〜2ヶ月は必要だ。その旅行期間、そして帰国後のリサーチ期間……これらを踏まえると、コスタリカだけに長居しているのが妙にもったいなく感じられてきた。

スペイン語の勉強も、基礎レベルはそこそこ固めた。あとはやる気次第で、日本でもできる。そして、次のビザ期限切れも迫りつつある。ビザ延長のため再びプチ旅行に出るよりは、そのタイミングで南米旅に出た方がよくないか?

決めた、半年の区切りでコスタリカを出よう。
そう決心したのが、7月の下旬。話が決まれば、グダグダしていても仕方ない。私の頭の中は、「いざ南米!」で一杯になってきていた……。


日本から持ってきた辞書と参考書、これがなかったらもう大変。このカードは、コスタリカ大学の外国人学生用ID。いちおう作ってくれるのだ。

Me he quedo en Costa Rica por seis meses.
「私はコスタリカに6ヶ月住んでいました。」
どうも教科書チックな例文だな、これ。

profile
タナカ マリ
タナカ マリ
(編集者&ライター)
広告やWebコンテンツ制作の世界で、企画・編集・執筆等の仕事を続けて早8年。30代に突入したわりにはあり余る体力を、趣味のバイク、ランニング、サルサダンスで燃焼中。2008年、仕事を一時中断してスペイン語を学ぶため中米コスタリカに約半年滞在。「人生やったもん勝ち」を代々の家訓として掲げることを目論む今日この頃。
back number
思い立ったら、ラテン日和
L001
「心のドキドキ」に従ったら、日本の反対側に飛んでいた。でも大丈夫、そんなの誰にでもできるから。
思い立ったら、ラテン日和
L002
「中南米、住んだる!」で選んだ国は、コスタリカ。
どこよそれ? いえ、ダーツで選んだわけじゃございません。
思い立ったら、ラテン日和
L003
コスタリカ生活、いよいよスタート。
まず何に驚いたって、ないのよ、アレが。
思い立ったら、ラテン日和
L004
コスタリカには美人が多い、
その噂はホントなのか?
思い立ったら、ラテン日和
L005
「自然とエコの楽園」は
どこに向かって行くんだろう?
思い立ったら、ラテン日和
L006
「女子おひとりさま」が
中南米で生きづらい理由
思い立ったら、ラテン日和
L007
ラテン的世界から見た
ニッポン人について
思い立ったら、ラテン日和
L008
お隣りの国、ニカラグアへ!
思えば遠くに来たもんだァ〜♪
思い立ったら、ラテン日和
L009
コスタリカ撤退準備!
で、次なる予定は……
思い立ったら、ラテン日和
L010
いざ南米旅行に出発!
まずはメキシコへ
思い立ったら、ラテン日和
L011
大都会メキシコシティ&
巨大ピラミッドの頂上へ
思い立ったら、ラテン日和
L012
¡Viva Mexico! 女子の
ハートを鷲掴みな町並み!
思い立ったら、ラテン日和
L013
冬真っ盛りのペルーに上陸!
首都リマでの小さな出会い
思い立ったら、ラテン日和
L014
高山病もなんのその、
行くぞマチュピチュ遺跡!
思い立ったら、ラテン日和
L015
ボリビア突入、目指すは
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思い立ったら、ラテン日和
L016
地平線まで真っ白な世界!
極寒地獄のウユニ塩湖
思い立ったら、ラテン日和
L017
アルゼンチンまで行っちゃえ!
イグアスの滝とご対面
思い立ったら、ラテン日和
L018
[最終回]
ブエノスアイレス到着!
そして終わる、ラテン日和